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学校法人設立の児童発達支援&放課後等デイサービス

管理者発信記事ー自然体験への取り組みとはー

 当事業所では自然と関わる取り組みを活動の中に取り入れています。

 多くの研究者が自然保育を行うことによって、身体的な発達だけではなく、創造性、仲間との協働性といった心理的な育ちについても数多く報告しています。単なる自然体験とは、「○○狩り」に象徴されるものであり、いうなれば楽しいところや良いところだけを取ってくるようなものと捉えられます。もちろん、「○○狩り」は子ども達には楽しいものであるため、全否定するつもりはありませんが、当事業所の活動は「○○狩り」だけでは育たないものが子ども達に芽生えるように願い、取り組んでいます。

写真はイメージ図です


 文部科学省の説明によると、ESD(持続可能な開発のための教育)は今回の「学習指導要領改訂の全体において基盤となる理念である」と示されています。2017年3月に公示された幼稚園教育要領においては、全体の内容に係る前文及び総則において、「持続可能な社会の創り手」の育成が掲げられています。そこでは、持続可能な社会づくりのための課題解決に必要な「7つの能力・態度」として、「 批判的に考える力、未来像を予測して計画を立てる力、多面的・総合的に考える力、コミュニケーションを行う力、他者と協力する力、つながりを尊重する態度、進んで参加する態度」をあげています。良いところだけをピックアップする「○○狩り」だけでは、残念ながらこのような能力・態度は育ちにくいと言わざるをえません。このような能力・態度の育成には、子ども達の周りにある身近な自然に深く関わり、自然との触れ合いの中で、「人と生活とのつながり」を意識していくことが、次世代の担い手である子ども達には必要であると思われます。研究者が指摘するように、幼児期には、まず子ども達を取り巻く身近な環境と触れ合って、自然の不思議さ、偉大さ、美しさを直接体験することによって心の中に自然に対する畏敬の念や尊さを刻むことから出発しなければならないのではないかと感じます。このようなことから、「○○狩り」といった単なる自然体験だけではなく、仲間と一緒に自然の中で過ごし、自分たちで遊びを考えたり、時には困難に遭遇しその解決を考えたりする活動が必要であろうと思います。

 当事業所の中でできることは限られていますが、「どのように取り組み」「どのように学び」「何ができるようになるのか」を念頭において活動したいと思います。