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学校法人設立の児童発達支援&放課後等デイサービス

子どもが道徳性や社会的なスキルを身につけるには・・・

 こんにちは。キックオフ チャイルド・ケアセンター管理者の田中文昭です。今回、下記のような記事を作成しました。よろしければご一読ください。

 

 今回は子どもに道徳性や社会的なスキルがどのようにすれば身についていくのかを考えていきたいと思います。幼児の場合、すぐには物事の善悪がつくようなことはありません。しかも道徳性は他律的なものであるとL.コールバーグという心理学者も述べています。子どもが周りの人を頼らず、自分なりのやり方で生活するようになると社会で役立つスキルといったものがなかなか育ちません。そのようなスキルを身に着けていくためには、子どもの周りにいる大人のサポートは欠かせません。

 このようなことから道徳性に関しては、大人との関わりが重要となってきます。まず、保護者の皆さんに理解していただきたいのは、子どもが独りで物事の善悪等をわかるようになるのではなく、周りの大人との関わりの過程において子どもが物事の善悪等を分かるようになっていくということです。身の回りの大人と道徳性や社会的なスキルに関する基本的なやり取りを繰り返し体験し、日々の生活の中でそれらを応用していくことを通して、道徳性や社会的なスキルが育っていくものであると解釈していただければと思います。その際に方法や手順も大切ですが、それ以上に子どもが意欲的に取り組める環境を整えることが大切となります。これに関して、子どもが真似をしてくれるような見本を大人が子どもに示していくことも重要な要素となります。形式的な学習ではなく、子どものペースや気持ちを大事に大人が関わっていき、その過程において、社会に必要なスキル等を繰り返し伝え、好ましい見本を子どもに見せていくことで、少しずつ子どもの中に物事の善悪等の道徳性や社会的なスキルが身についていき、自分で考えて行動できるようになっていきます。

 

博士(教育学) 臨床発達心理士 田中 文昭